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花餅株
花餅株勢ぞろい
株の剪定
枝の剪定は正面 に持ちながら。
餅を蒸す 餅つき
飛騨のお正月の風物詩「花餅」。今ではどこの家庭でも見られるものではなくなった。生花が手に入りにくかった昔の冬の飛騨では、お正月の部屋を飾るための大切な行事だった。
はじまりは定かではなく、養蚕農家が繭玉を木の枝に付け正月飾りにしたことからとか、 鏡餅を八百万(やおよろず)の神・万物に供えるかわりに、小さな餅を枝にたくさん付けたのだとか、さまざまにいわれている。
昔話には、神様が餅を木に付け人々に分け与えたが、ある年、欲深い者たちが自分勝手に取ったために、それからは餅が木に付くことはなくなったとある。 花餅に込められた思いは、飛騨人の心の中に深く息づいている。
飛騨の里の体験では昔ながらの方法で餅を用意します。

花餅の作り方
●花餅株をさがす
花餅を付ける木の株は「花餅株」と呼び、ツツジ科ネジキ(カスウスギ)山紅葉、えごの木、榎、楓、栗、柳、サルスベリなどが 使われる。
●春のうちから準備する
目をつけた木の株は、春先に約10cmの幹を中ほどで切っておくと、年末には小さな枝が伸びて適当な大きさになる。
●株を打ち付けた台を用意する
株のまわりの土を掘り、根元から採る。正面を決めて長すぎたり余分な枝は剪定していく。台にする板に株を取り付ける。倒れないようにバランスに注意。
●つきたてのお餅を用意する
家庭なら電気餅つき器でつきたての餅を用意。薄くのして幅6〜8mmに切ります。このとき枝に付きにくくなるので餅の切れ目に餅取り粉を付けないように注意。
●枝に餅を付けていく
細く切った餅を5cmほどにちぎり、枝の根本の方から巻き付けるように二重に付けていく。すべての枝に均等に付け終わったら、できあがり。

 

餅をつける
粉のついていない面 を引っ張りながら付けていきます。
花餅の完成
完成です。自然の枝ぶりを生かしています。
●ひなまつりには花餅あられに
花餅は時間がたってよく乾燥しているので、台木の枝から取りはがし、一昼夜水に浸してほこりを落とした後乾かす。とろ火で根気に炒るか油で揚げて、塩をふったり醤油と砂糖を混ぜ合わせ、好みの味にして手早く攪拌する。
花餅あられ