近年、第二期小糸焼窯跡の発掘調査が行われましたが、窯の焼け具合などから見て、おそらくは、わずか数回程度しか焼かれていない短命の窯でした。

しかし、出土した陶片の中には半磁器質に近い物が出来ています。腕の立つ良品もあり、製陶技術の確かな者がいたことは確実です。

半磁器の原料には、近郊の松倉山から取れる「松倉砥石」を用いていたのではないかと思われます。
第二期小糸焼窯跡 半磁器質の器
鉄釉の器(花器か?) 「小井ト」の文字が描かれた窯道具
また、「小井ト」の文字が描かれた窯道具も発見されています。

理由は不明ながら、第2期小糸焼はわずか数年、実験程度の段階で廃窯し、戸田柳造は再び尾張に帰りました。
飛騨のやきもの年表

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